前回の内容の続編です。
まだ読んでない人は、こちらをどうぞ。
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さて、前回で書いた通り、私はクリストファーの実家に3日間泊まることになった。
夕方に家に着き、クリストファーの父ちゃんが夕飯を作ってくれてる間、
部屋で一緒にくっついてアニメを観たので、
恋愛単細胞の私は、この時クリストファーを好きになる。
そうこうしているうちに、父ちゃんから「夕飯できた」と言われ下に降りた。
なんか、フランス人が増えている。
父ちゃんの友だちと、その息子2人が家に来たようだ。
テーブルには、首がないチキンが豪快に置かれていて、
かなり美味そうだ。
こうして、「フランス人5人+どこぞの日本人」がテーブルを囲むことになった。
この時点で、かなり気まずいが、これはほんの序盤に過ぎないのだ。
フランスの田舎である。
英語と日本語を話せる人はいるはずもない。
クリストファーがいる時は、大丈夫だ。
彼が、話題を振って、通訳もしてくれる。
しかし、クリストファーがトイレに行っている間は、くそ気まずい。
手話を使い、なんとか会話しようとしたが、
こちらも相手も何言ってるかよく分からない。
おとなしく、チキンとポテトを食べることに集中して、メンタルを保った。
翌日、クリスマスイブは、クリストファーのおばーちゃんちに行くことになった。
クリストファーの車で、私は助手席に座り、
後ろには親戚のフランス人3人が乗っている。
何言っているか分からないが、
歌い出すフランス人。
手拍子する日本人。
何だこの空間は。
そうこうしている間に到着した。
おばーちゃんちは、綺麗に飾り付けがされており、とても素敵だった。
おまけに、子供と犬がいたので楽しく過ごせた。
なんかおいしいものを沢山食べたのは覚えているけど、
何を食べたか覚えていない。
(ちくしょう、写真を撮っておけばよかった。)
その夜、
風呂に入ってとくにやることもなかったので、
リビングに行った。
クリストファーの父ちゃんがソファで、サッカーを見ていた。
ジェスチャーで、「一緒にみていい?」と聞き、
たぶん「もちろん」と言ってくれたので、
一緒に大きく開いたハの字になって、サッカーを見た。
「はるばる沖縄から、フランスに来て、全然しらないフランス人のおじさんと、ソファでサッカー観戦しているのか…人生なにが起こるかわかんないもんだな~」とか思いながら、サッカーを見て、そのまま寝た。
翌日、クリスマス本番である。
クリストファーの実家には、20人以上のフランス人が集結していた。
そして、人生最大のカルチャーショックと言っても過言ではないのだが、
フランスには「ビズ」という頬にキスをする挨拶がある。
誰かが入ってくる度に、皆がこのビズをするのだ。
言葉で言ったも分からないと思うので、絵に描いた。

ビズ(失礼だが地獄絵図に見えた)
絵が下手くそ過ぎて、乱交パーティーのように見えるが、ご了承ください。
この「集団ビズ」に呆気に取られている私にも、フランス人たちが続々とビズをしにやってくる。
誰にもいってなかったが、この時、加齢のせいで終始震えていたクリストファーのじーちゃんと、タイミングが合わなさ過ぎて、頬ではなく唇でキスをしたので、
私のファーストキスは、「83歳のフランス人のおじぃちゃん」である。
これからは、「ファーストキスいつ?」って聞かれたら、
「(83歳の)フランス人」と堂々と答えようと思う。
何も嘘はついていない。
ただ本当のことを言っていないだけだ。
さて、ビズが落ち着いて放心状態だった私も、席に案内された。
ど真ん中である。
両サイドは、フランス人の高校生?っぽい子達。
うん、気まずい。
想像してほしい。
お盆、シーミ―の集まりで、
いきなり知らないフランス人がど真ん中に座っていたら?
「えっ誰こいつ?」ってなるでしょう?
もう、くそ気まずいったらありゃしない。
だけど、逃げるわけにもいかないので、
頑張って語学学校で習ったフランス語を思い出しながら、
会話をした。緊張しすぎて、何話したかも覚えていないけど、
とにかくあの時の私は、よく頑張った。
5年後の私から、敢闘賞を贈りたい。
そして、無事に気まずいクリスマスを終え、
3日目はクリストファーに田舎のフランスを案内してもらいながら、
色んな話をした。
内容はほぼ忘れかけているけど、強烈に覚えているのは、
「昨日来てたおじーちゃんいるでしょ?(私がキスしちゃった83歳ね)
あのおじーちゃんとおばーちゃん、3年前までセックスしてたんだよ。
今は、おじーちゃん腰痛めてもうできないから、おばーちゃん怒ってるけど」
んんん???( ,,`・ω・´)ンンン?
まじか!しかも、それが珍しいわけではないらしい。
フランス人すげぇよ。
そんなこんなで、3日目が終了し、私の住んでるアパートに戻り、クリスマスの全日程が終了したのである。
ちなみに、私のクリストファーへの恋心は、
後日マチルダに誘われていった、ホームパーティで、
クリストファーと、たぶんボリビア人の可愛い女性が、
いちゃいちゃしながら部屋に入っていった所を見届けて、無事鎮火した。
このクリスマスでの出来事を境に、
知らない人に、フランス語で話かける度胸がついた結果、
マチルダのホームパーティで仲良くなった人と、二次会にバーへ
↓
二次会で会って仲良くなった人たちと二軒目へ
↓
二軒目で仲良くなった人たちとクラブへ
↓
もう誰が誰か分からないけど、仲良くなった人たちと帰宅
のような、書いてる本人も良く分からない状況をどんどん生み出していった。
とまぁ、色々あれクリストファーに、
お礼のプレゼントを贈りたいのだけど、
あの頃使ってたインスタとFacebookを消してしまったので、
音信不通になってしまった。
おそらく、クリストファーは東京で働いている。
どなたか、東京で、
現在31歳の身長が高くて、
笑い方が面白いフランス人を見かけた方は、
私まで連絡ください。
~完~